他人の思惑に煩わされない生き方
こんにちは 坪井です
今回は、常日ごろ、人からどう思われているのかが気になってしかたがないという方に向けて、お伝えしていきたいと思います。
その状態を少しでも緩和し、さらにゴール設定の一助にもなるワークもお伝えしますので、心当たりのある方は是非お読みになり、ご活用いただければと思います。
★あなたは誰に監視されているのだろうか
若い人、特に思春期を迎えている人にとって、人の視線や言動、立ち居振る舞いなど、少なからず気になってしまうという人は結構いるのではないでしょうか。
これは一般的に、子供から大人にかけてのある時期に、自分の心が親の庇護から離れようとする時、まだ弱い自我が社会に晒されることにより起こる現象といえるかと思います。
しかしこの弱いはずの自我も、その後、日本社会の中で、人からの干渉や本人がそれを受け入れ変化するなどしてそれなりに養われ、社会性や倫理観を自意識として獲得していくことにもなり、決して人の動向を気にすることそのものが悪いわけではないと言えます。
もちろん、ここで言う社会性や倫理観とは、その中に、ある種の偏りや他人の意思も多分に含まれているものであることは留意しておくべきです。
しかしそれよりも、人の迷惑も考えずに傍若無人ぶりをただ垂れ流すままにしているなど、マナーレベルの社会性くらいは携えておいた方が良いとの認識も、極めて正常だと思われます。
殺人まがいの煽り運転や、音信不通の大量の予約キャンセル、飲食店店員の悪ふざけ動画投稿…
こういった観点からも、日ごろから人の動向に意識を向け、何が人の不快を生むのかを最低限気にかけておくことは何気に大切だと思うのです。
「そんな。私のこんな状態をマナーを養うことにつなげるなんて考えられないよ、簡単に言ってくれるなよ 他人と関わることが億劫で家から出られないのに」
と、どこかから聞こえてきそうです。
失礼しました。
今私が言った、人が不快に感じていることに対する感受性を養うことと、他人の言動や行動が気になって仕方がないということとは、関係はあっても別のこととして扱わなければならないものですね。 たしかにそうです。
でもどうでしょうか。
今、あなたが思った、自分のこんな(人の目や言動を気にすること)状態にいつでも意識が向いている不快感。
これって、誰といる時も、どんな場所でも、それが周囲に人がいる状況でいつも気になるのであれば、あなたの意識自体はいつでもあなた自身に向かって働いている、と気付かないでしょうか。
これは単純に、あなた以外の人も皆、自分自身に向かって意識を働かせていることをも意味するということを。
つまり、自意識は誰にでもあるという当たり前の事実を。
しかしあなたは言われるかもしれません…
「いや、それもわかってるんですよ(怒) だとしても、その中の人の何人かは、私のことを見て何か思っている可能性は必ずあるはずです」
それもその通りだと思います。
ですが、それにしたって、同じことがあなたの意識についても言えるのではないでしょうか。
あなただって、いつでも自意識があなたに向かって働いている。 でもそんな状態でも、街中ですれ違った人や電車内で居合わせた人の動向に、気を取られることもあるでしょう、と。
そんな時、あなたでさえ自意識から離れられていることに気づくこともあるのではないでしょうか。
あなたが同時に何本も投げたブーメランは、決してそのすべてがあなたのもとに返ってきているわけでもないのです。
★ゴールにフォーカスをあて続ける
こういった、あなたや多くの人が多かれ少なかれ感じる自意識の問題は、それが自立を完了させたらすべて解決する。 わけではないのです。
この感覚は、社会人になってからもずっと残り続け、個人間を超えた抽象度の、いわゆる常識といわれる社会の相対評価(その存在は誰も確認できない)という見えない規範として、さらに私たちの意識に何らかの影響を与え続けていきます。
このことを、中央監視塔から監視されている囚人のようである、とフランスの哲学者は例えています。
これは、パノプティコン様式と呼ばれる建物の中央に監視塔を配置した刑務所で、そこに収容されている囚人たちの意識のあり方になぞられたものです。
そこにいる囚人たちは皆、自分がいつ監視されているか分からないという恐怖に怯えながら服役することになるというのです。
実際には監視されていなくても、そう思わせることで囚人たちはコントロールされていくわけです。
囚人たちは、コントロールから外れれば、厳しい罰則あることを知っています。
日本でも、網走刑務所の五翼放射状平屋舎房が似た構造をもっているようです。
こういった状態の中で人間は、自らの意思で自分の考えや行動を規制するようになります。
自らで不自由を選ぶようになるのです。
そしてそれは、囚人に限ったことではなく、私たち一般の人間でさえそうなる可能性があるのです。
そうです。
あなたが感じられている自意識による‘見られている‘感覚は、この意味でたしかに否定しきれない事実ではあるのです。
コーチングでは、こういった不自由からの解放を促します。
不自由からの解放により、あなたの手で再び自分自身の自由を掴みとっていくのです。
それには具体的にはゴールを作り、そこを目指すことです。
それも、現状を超えたゴールです。
これを、現状の外側のゴールと呼んでいます。
これは未来に設定されます。
あなたがこのゴールを設定した瞬間から、あなたの脳は、それに必要なことや情報、人、もの、などをあなたの認識の範囲に寄せ集めてくれるようになります。
RASという機能が働くからです。
あなたがゴールに集中すればするほど、達成に必要な情報はさらに集まってきます。
この状態にある時、同時にあなたの社会や自分に対する見方も変わってきます。
なぜなら、その重要性(あなたがこれだと決意したこと)は、社会の常識に隷属しているあなたにあるのではなく、あなた自身の手によって設定されたゴールに向けられているからであり、これは同時にあなたのマインド自体が変化を起こしているということでもあるからです。
未来に設定されたゴールの中で振る舞っているあなたは、過去のネガティブな記憶に支配されているのではなく、あなた自身が意図的に未来に作る極めてポジティブな記憶をベースにするものになっているのです。
この時点で、あなたはもう誰の思惑にも煩わされない、本当の自由な意思を持った人間として、あなたの思い描いた通りの夢の実現を可能にするのです。
★あなたの抽象度を上げる
でもここで、そうは言ってもまだまだ他人の存在や思惑が気になる、という方に、その状況が少しでも和らぐワークをお伝えしましょう。
- まず、逆複式呼吸をします
これは、普通の腹式呼吸の反対です。
息を吸う時にお腹をへこませ、吐く時にお腹を膨らませます。
これを行うと、気持ちが徐々に落ち着いてきます。
- 次に、あなたの意識から、同時に他の人の存在もあることに意識を拡げてみます。
例えば、あなたが今電車に乗っているとしたら、あなたの座っている前の座席の人の存在も感じてみるのです。 - さらに、その意識を、車両全体の人達へと拡げてみます。
- 車両には外国人も乗っているでしょうから、今度は中国人や韓国人、アメリカ人やイタリア人などの外国人、またその国々の存在もその意識に含めていきます。
- ここからは、人間をその他の生物の一部として、生命体という概念にさらに視点を上げていきます。
- 鳥や馬、蝶やバッタ、海洋生物やジャングルにいる未知の生物にまでイメージ(視点)を拡げ(上げ)、そこからさらに地球という存在そのものまで上げます。
- さらに上げていくと、地球以外の他の惑星、例えば火星や水星なども含む視点になります。ここまでは惑星という抽象度まであなたの意識が上がったことになります。
これは、さらにその視点を上げていくことができますが、上げ過ぎると観念的な情報状態にまで及ぶことになりますので、ここでは、あなた個人の自意識から離れることだけを目的とし、他のアジア人くらいまでの抽象度までで充分だとしてください。
この抽象度という見方を、今度はファッションや、人間関係、考え方や物の見方そのものについてやってみるのです。
これは、あなたの自意識だけでなく、あなたの価値観までが変わる可能性を秘めている方法論になりますので、ゴール設定の仕方にまで影響を及ぼすかもしれません。
これをやったあなた自身の感じ方の変化はとてもシンプルです。
要は、自意識へのこだわりが薄らぐか、消失するかのいずれかになるはずです。
自分の意識から離れ、自意識を他の意識や存在の一部として観てとれるようになるからです。
これは、自意識からの解放を意味します。
‘60年代のアメリカのアポロ計画で、帰還したパイロットの多くの人物の人生が、その後、期せずして変わってしまったそうです。
その原因は、この地球から離れることによる抽象度の上昇が原因だった、と言えなくもないのではないでしょうか。
それはそうと、このワークは一度や二度ではハッキリとした変化を感じにくく、また、自意識から距離を置く状態があなたのコンフォートゾーンになるまでには少し時間を要するかもしれませんので、ご自身でマインドの変化をしっかり感じられるまでは何回も繰り返す必要はあると思います。
そして、繰り返しになりますが、これをやった上で、さらに現状の外側にゴールを作っていってください。
あなた自身に何らかの変化が必ず現れます。
あなたの大切な夢の実現に向けて、いつでも応援しています
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