こんにちは 坪井です
今回は、50代のあなたがお持ちになられているかもしれない特有の“こだわり”を、仕事に上手く活かしていく考え方についてお伝えしていきたいと思います。
もちろん、この考え方がすべてではないことは言うまでもありません。
でも、これからご説明していく考え方を意識することで、あなたのこだわりによって、仕事だけでなく職場での人間関係や、友達とのコミュニケーションの雰囲気すら格段に変わっていくことになります。
是非とり入れて頂ければと思います。
☆こだわりを仕事で活かすためには
結論から言えば、それは、”こだわり”を押し通しながらも、その状況を常に客観的に見ることで柔軟に対応していく、ということになります。
客観的な見方が大切なことには3つ理由があります。
1つ目は、こだわりにはある種のワガママが見え隠れしているかもしれないことと、
2つ目は、こだわりと言えども、他者とある程度共有できる要素があるはずであること、
3つ目が、自分自身が、逆にそのこだわりに振り回されることを防ぐため、ということが挙げられます。
以下にご説明します。
1つ目です。
たとえば、あなたが部下に、得意先の名刺は、ブックタイプの名刺ファイルに収めておけ、というあなたの‘教え’を伝えたいとき、当の部下はデジタルの名刺ホルダーを使い続けているとします。あなたはそれが我慢できず、ついつい教えを押し付けるような形になってしまうのです。
名刺は個人の名前ではあるものの、その人の会社や事業の持つ雰囲気をまとっている、とあなたは部下に諭します
だから、物理的な紙媒体(紙でないもの多いですが)として、ファイルに収納しておけば、それを見たり触れたりするだけで、取引先へのリスペクトを忘れずに、大事な案件の詳細にすぐに思いを巡らすことができる。これがいいんだ、とその利点(と思っている)にこだわっています。
ところが部下にしてみれば、名刺なんて社名とその個人名さえ分かれば、あとは捨ててもかまわない。
デジタルのホルダーであれば、重くなり過ぎることもないし、あれこれ1枚1枚探し回る必要もない。と言って名刺ファイルには見向きもしない状況です。
実際には、デジタル機器も紙媒体収納も、名刺入れとしては一長一短あるはずですし、なにより現実的には共存していると思われます。
でも、上司であるあなたは、ご自分のこだわりを信じ、それを部下に押し通そうとした。
部下にしてみれば、上司のワガママを押し付けられた、と捉えているかもしれません。
ここで賢明なあなたであれば、上司と部下とのスムーズなやり取りはどうしたら良いか、という考えも浮かんでくるのではないでしょうか…。
2つ目は、こだわりの中にもそれを誰かと共有することをあらかじめ認め、その中に相手の裁量という要素を許容するということです。
たとえば、あなたが、ご自分のお子さんにあなたの車の運転をさせるか迷っているとします。
その車は、あなたが大切に大切に乗っている国産車のZ32です。
フェアレディの現行モデルは今も健在ですが、Z32は、見た目はスタイリッシュですが、バブル期の遺産的な立ち位置でもあり、ハイオクをタレ流すクラッシックカーで、現代のエコカーとは対照的なモデルです。
でも、あなたはそこに惚れ込んでいて、細部の小物類にまでこだわりまくっている。
正直、事故られるのも怖い。
そんなあなたですが、ご自分の可愛い子供にぜひ車の運転の楽しさを知って欲しいとも思っていたりもします。
あなたは、仕事ではその車に乗りません。
そして、あなたの子供は、大学3年生で、免許をとったので早く車に乗りたいとします。
午後はほとんど授業はなく、15時から18時頃までなら車に乗れる時間がある。
そうであるならば、あなたの車へのこだわりの中に、子供と共有するという条件を含ませる何かいい案があるはずだ、乗る乗らないは子供に委ねてもいいかも…。と考えを巡らし始めるのではないでしょうか。
3つ目は、こだわるということは、その対象が何であれ、早晩、自分とそのこだわりとが一体化してしまう危険性があるということ。
それを客観的に見ることで防ごうというものです。
上記の1つ目と2つ目のこだわりとあなたは、こだわっている対象をあまりに考えているため、そのこだわりと自分との繋がりを、自由に扱うことが出来ない状態に陥りかけています。
これが一体化ということです。
あなたがこだわりと一体化していると、部下や子供のことで取りうる良策を含めた、広い範囲の視野を見渡すことができず、考えることもできれば、考えないでいることもできる、という選択がしにくくなっているわけです。
これはつまり、自分自身の持つこだわりによって、逆に振り回されるリスクをいつでも抱えている状態といえます。
こだわっている事柄に何かあったとき、それが、あたかもあなた自身の身に何か起こったような不安や恐怖を惹起しやすい状態ともいえます。
この状態は負の連鎖を生み出します。
精神衛生上あまり好ましいとは言えません。
本来、平穏な生活を過ごしたいのであれば、ほがらかで心地良い日々を誰もが望んでいるのですから。
でもここで、あなたのそんな状況自体を、丸ごと少し上から眺める感じで見てほしいのです。
これが3つ目の客観的な見方になります。
まさに客観視、俯瞰という感じです。
別に難しく考える必要はありません。
ただただ、あなたの状態を少しばかり上から眺めるだけです。
単にそれだけのことなのですが、不思議と心が落ち着いていくのが実感できると思います。
ある意味、他人事として感じられるようになると言ったらいいでしょうか。
つまり、冷静になることで、こだわっている自分を自覚できるようになるんですね。だから落ち着く。
ここから、物事の在り方を容易に分解したり、交わる事のないもの同士を簡単にくつけてみたりすることができるようになったりするんです。
少し上から眺める認識をすることそのものが、あなたのイメージを動かす訓練に直接なっているからです。
とりあえず今は、あなたの自分のこだわりが持つワガママな側面や、他者とそのこだわりを共有できる部分などをたやすく発見できるようになれる、そう思っていただければ結構です。
さらにこれにより、こだわりにうかつに振り回されるようなことも無くなっていくはずです。
あなた自身がこだわりをコントロールできるようになるからなんですね。
ここまでくると柔軟性も相当な練度になっているでしょう。
このような状態に至れば、あなたがどんなに強いこだわりを持っていたとしても、それを心を自由な状態に保ちながら、ある時は他人と分かち合いながら生産性を高め、またある時は思いっきりこだわりの塊として、仕事に活かし人間関係に活かしていくことが出来るようになります。
しかも、俯瞰しているため適切な距離は保たれたままにです。
”こだわり”を押し通しながら、その状況を常に客観的に見ることで柔軟性を発揮することがいかに重要なことかは、すでにあなたもご存知だと思います。
あなたが実際、50代であれば、人生100年時代を生き抜く、パワフルな考え方、物の見方になもなってきます。
いかがでしたでしょうか 今回の内容。
たった今からでもあなたの考え方に取り入れられるものだと思います。
是非、あなたの仕事に活用してみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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