もしあなたが、危機(と思われる)状況の真っ只中にある時、とにかく、自分自身に対して’それでも大丈夫’と言い続けてください。 最初からは出来ないかもしれませんが、慣れてくると不思議と平静さを取り戻し、心が落ち着いてくるのが分かるようになると思います。
これは、自分にかける言葉を、意識的に呟くにより、少しだけ抽象度が上るからであり、ただ慌てふためいているだけの無自覚な内省語(セルフトーク)に溺れることをことを防ぐ効果を持っています。
少しだけ抽象度が上るとは、自分がたった今、どうゆう状態にあるのかを今の自分の視点よりも少しでも高い位置から観る、ということです。
人は、何かの状況に身を挺している時、概して身も心もそれに縛られて(囚われて)しまう傾向があります。 言ってみれば、これがその時点での抽象度になります。
抽象度が低いからダメだとか、高いから凄いだとかを言っているのではありません。
ただ、たった今いるところよりも、少しでも高いところからその状況を見ることが出来れば、慌てていた心は落ち着きをとり戻すでしょうし、嫌だなという感情はいく分和らぐかとも思いますし、自暴自棄になっていたとしても、また気を取り直すことだって可能になります。
なぜそうなるかと言えば、自分を自分以外の存在からなだめていることになるからです。
そのなだめている観点が少しでも高ければ、自分でさえ意外と冷静に扱えるようになります。
人間は、自分にとって好ましくないことが起こったとき、純粋に防衛反応をおこします。
心に緊張が走り体が硬くなる。
声質が変わり、心拍数があがり呼吸が浅くなる。
これは人間にとってある意味当たり前です。
ですが、現代社会において、「この反応は当たり前なので許して下さい」などと堂々と開き直る
ことができる環境ばかりではありません。
新規の営業先での顧客獲得、どうしても受かりたい受験で、シリアスな演奏会の開演前で、と、正直な体の反応とはお構いなしに、ある一定以上の結果を出さなくてはならない場面がいくつもおこりえます。
そうゆう時であっても有効な方法が、’それでも大丈夫’というセルフトークになります。
簡単な言葉ではありますが、効果はかなりあります。
万全を期すならば、普段落ち着いている時にこの言葉をなんどもつぶやいて、この言葉自体に、落ち着いた気持ちを載せてしまうともっといいです。
本来なら、大事な場面であるほど、落ち着いて事に当たらなければなりませんが、気持ちと体の反応は得てして逆説的な状態に陥るものです。
これを読んで頂いている方には、どうか「この状況はなんとしても上手くいかせたい」と思われる事であればあるほど、こういった方法を実践して切り抜けて頂きたいと思います。
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